何か懐かしい感じのする木々・・・
ちょっとその話を聞いてみましょう。
「ぼくたち」くん 「わたしたち」さん
「ぼくたち」 本当は「ぼく」なのだ。 「わたしたち」も
なんで「ぼくたち」でなくて ほんとうは「わたし」なのよ。
「ぼく」なんだって？ なんで なんて・・・
「ぼくたち」
森のネズミが集めて隠した タネたちが
一緒に発芽したのだ と思うひともいるけど
・・・ちがうのさ。
ほんとうはこうなんだ・・・
人里に近い山に生えているぼくが 大きくなったとき
ぼくは切られて薪にされたり
シイタケのほだぎにされたんだ。
でも残された切り株から
ぼくはまた生まれてきたのさ。
ぼく、ぼく、ぼく、で
今度は「ぼく」でなく 「ぼくたち」なのさ。
だから
「ぼくたち」は ほんとは 「ぼく」なんだ。
「おれたち」くん 「あら わたしたち」さん
おれたちもそうさ。 あら わたしたちもそうよ。
ほら ねもとが一緒だよ。 ね、 根元の株は同じでしょ。