稲城南山とその周辺

稲城南山と多摩丘陵 <考察編>


妙法寺周辺の工事と根方谷戸

(1) 
妙法寺周辺の樹木の伐採と排水対策の工事



 日本山妙法寺の周辺は、埋蔵文化財の調査とその後の準備工事のために、2008年の末までにほとんどすべての樹木が伐採されてしまいました。
 その後、排水対策ということで一部の地域に大がかりな雨水の吸込み槽が設置されました。(2009年1月)。
 これらのことについて考えてみようと思います。
さまざまな、問題が出てくるので数回に分けて載せていきます。


(1) 妙法寺周辺の伐採

妙法寺の西側の風景 

 妙法寺の西側の風景(2008年12月下旬撮影)。

画面やや左の奥に妙法寺の白いドームが見えます。

画面の手前から妙法寺方向に向かってなだらかな窪地が続いています。
この窪地は妙法寺の脇を迂回して、根方谷戸の谷に落ち込みます。

 この画面には映っていませんが、画面の左側も広い範囲で樹木が伐採されました。
よみうりランドの旧サーキット場跡地とその周辺の地域です。






妙法寺東側の工事

 妙法寺の東側の風景
(2008年12月下旬撮影)

画面右上あたりの丘に中世の修験僧の塚があったと言われています。
こちら側も埋蔵文化財調査の後、さらに伐採されたようです。










 (2) 伐採後の排水工事
妙法寺周辺の工事計画 

左の図面は伐採後の排水工事の概要を示したもの。

工期はH20年12月からH21年1月30日。

もう工事は終わっています。

この図面を丁寧に見てみましょう。




















A工区の地域
工事位置の案内図

中央の赤い線で囲まれた地域は、区画整理事業で山を崩して平らにし、住宅地と幹線道路を造る予定の場所。
京王相模原線の京王よみうりランド駅から稲城駅にかけて、その南側に広がる多摩丘陵の山々が対象です。

地元で「みなみやま」と呼んでいる地域の東半分に当たり、この区画整理事業は、「南山東部土地区画整理事業」という名前になっています。

右下のピンクに塗られた地域はよみうりランド。

中央のやや右下、赤い丸で示されている場所が、妙法寺の周辺。この工事がおこなわれる場所です。




吸込み槽の設置場所
排水処理を行うための吸込み槽を設置する場所

吸込み槽は6か所に設置されます。
1か所につき、2基または4基の吸込み槽を設置。

右下の黄色い部分は丘の部分を掘り削って吸込み槽を設置。

この図面をよく見ると、
吸込み槽はほぼ同じ標高(104〜106m)に設置され、
吸込み槽と別の位置の吸込み槽との間には
点線のラインが記入されています。
雨水を集める溝かもしれません。
集まった雨水を、分散配置した吸込み槽に均等に分配して地中に吸い込ませるようにするのかな、と考えられます。






吸込み槽の断面図
吸込み槽の設置の仕方

吸込み槽の設置の仕方を断面図で示しています。
斜面の一部を掘り削って平らにし、
そこに吸込み槽を設置します。
吸込み槽の横幅8m。


吸込み槽の構造(断面図)

この図は2基で設置する吸込み槽らしい。
大きさは、上面が約8m。底面が約6m。
深さは約3m。
左側の吸込み槽には中央部分に「取り付け管」と記入された円形があります。
よそで水を集めたパイプをそこに接続するのでしょうか。

底面には砕石が敷き詰められ、集まった雨水を地中に浸透させる構造になっています。



非常に工夫された構造と工事のようですが、工事の全体計画や具体的な工事内容が公開されていないのが残念です。



(2009年2月 記)

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